名古屋大学情報基盤センターと國家理論科學研究中心數學組との共同研究契約の締結について

2017年02月27日 (月) 掲載

名古屋大学情報基盤センターは,台湾の國家理論科學研究中心數學組 (National Center for Theoretical Sciences (NCTS), Mathematics Division)と,学術交流に関する協定,および学術交流に関する覚書(Memorandum of Understanding, MOU)を,2017年2月21日に締結いたしました。

NCTS數學組は,国立台湾大学の敷地内にある台湾政府の研究センターです。NCTSは,1997年に設立された科学府を起源としており,数学研究部門と物理学研究部門の2部門ありますが,それぞれ独立した研究センターです。年間300人以上の海外研究者の来訪,年間30件以上の国際会議が開催されています。NCTSの研究者は,国立台湾大学を中心とする台湾の大学教員が兼務しているほか,年間20人程度のポスドク採用がなされている,台湾有数の研究センターです。

本共同研究契約の締結により,情報基盤センターが有する共同利用・共同研究拠点としてのスーパコンピュータシステムを利用する全国のユーザへの研究成果の普及,および,計算科学とコンピュータサイエンス分野の学際領域研究を推進します。

本共同研究契約では,高性能計算(High Performance Computing, HPC),計算科学,およびHPCシステム上のアプリケーション最適化に資する学術研究上の協力を行います。具体的には,数値計算ライブラリ,ベンチマーク,エクサスケールシステム向けプログラミングモデル,自動チューニング技術,固有値計算法および,連立一次方程式を解くための疎行列直接/反復解法,および,データサイエンスにおける高性能計算に資する共同研究を推進します。

本共同研究契約の締結により,大規模計算を支援する自動チューニング手法と数値アルゴリズムの開発,および数値計算ライブラリの整備が進展し,HPC,計算科学,およびコンピュータサイエンス分野の発展に資する成果の創出が期待されます。


NCTS 協定書およびMOUに署名するNCTSセンター長 陳榮凱 教授

ITC 協定書およびMOUに署名する情報基盤センター長 森健策 教授